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新国立劇場 バレエ 「シンデレラ」 [バレエぇ!]

ko_20000828_chirashi.jpg2001年に観た公演以来8年ぶりの、
英国ロイヤルバレエのプロダクションによる、
新国立劇場の「シンデレラ」

セルゲイ・プロコフィエフの作曲で、
美しく印象的なシンデレラのライトモチーフが、
随所に散りばめられ、
全体が大きな流れになっている作品で、
音楽だけ聴いても傑作だと思いますが、
なぜか、
チャイコフスキーのように有名ではありません。
「ロメオとジュリエット」も作曲していますが、
どちらも知名度はイマイチのようです。

今回は、
主役のアリーナ・コジョカルを楽しみにしていましたが、
怪我のため降板、代役は、
オランダ国立バレエ・プリンシパルのラリーサ・レジニナ。

20日の初日、
第1幕ソロのジャンプで足をひねって、
こちらも降板、
未知のソリスト登場に期待していたのですが残念です。
1987年にワガノワを卒業との事なので、
体をいたわらなければならない歳頃だったのでしょうか。

せっかく日本までやって来て、
薄汚れた衣装で義姉にいじめられ、
第2幕の舞踏会に出られなかったのですから、
本人もガッカリだったのではないでしょうか。

そしてそんな事があって良いのか悪いのか、
代役の代役でシンデレラを踊ったのはさいとう美帆。
初日の代役降板で第2幕から踊ったとの事ですが、
23日は昼のマチネ公演をこなした上で夜のソワレ公演まで踊るという、
強靭な体力で、新国立劇場を乗っ取る勢いです。
さらに、このシンデレラは適役のよう、
その小さい肢体で、
大きなオカマ道化風の義姉にいじめられながらも、
悲しみを内に秘めながら現状を受け入れる様子や、
ほうきを王子に見立てて感情豊かに踊るなど、
バレエを超えた繊細な役柄の表現が出来ていたと思います。

一度観たプロダクションでしたが、
第1幕最後に登場するカボチャの馬車しか記憶にないと思っていましたが、
性ワルの義姉2人を男が演じるフレデリック・アシュトンの振り付け。
そぅそぅ、思い出しました。
初演時は本人が踊ったというバレエらしからぬコミカルな演出、
今回は更に、
イタリア人?のマシモ・アクリが、
いやみたっぷりの過剰な演技で大いに舞台を盛り上げました。

そして第2幕から登場の道化役の八幡顕光、
高い跳躍と切れのある動きで、
その身体能力には目を見張るものがありました。
さらに、
王子様役、日本人じゃなくて本当に良かった。


2008年12月23日(ソワレ)新国立劇場 バレエ「シンデレラ」

【振 付】フレデリック・アシュトン(Frederick Ashton)
【作 曲】セルゲイ・プロコフィエフ(Sergei Prokofiev)
【監修・演出】ウエンディ・エリス・サムス(Wendy Ellis Somes)
【指 揮】デヴィッド・ガルフォース(David Garforth)

キャスト
【シンデレラ】 さいとう美帆
【王子】 ヨハン・コボー(Johan Kobborg)
【義理の姉たち】 マシモ・アクリ 井口裕之
【仙女】川村真樹
【父親】石井四郎
【春の精】 小野絢子
【夏の精】 西川貴子
【秋の精】 遠藤睦子 
【冬の精】 寺島ひろみ
【道化】八幡顕光
【ナポレオン】伊藤隆仁
【ウェリントン】 貝川鐵夫
【王子の友人】陳 秀介 冨川祐樹 江本 拓 中村 誠

【管弦楽】東京フィルハーモニーオーケストラ


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miku

お義姉さんたちを
男性ダンサーが踊るんですね
by miku (2008-12-28 00:09) 

peco

(メインじゃないラーメンブログの方に)ご訪問&nice、ありがとうございました。
by peco (2009-01-08 14:12) 

ますた1919

 新国立でバレエのシンデレラを観ましたが、主演のラリーサ・レジニナ(オランダ国立バレエ)が足を痛めて代わりの方になりました。王子のバレリーノは、ヨハン・コボー(英国ロイヤルバレエ)でした。
 ところで、女性が一人、「ブラボー!」と声を上げると、席の後ろの方から「ブラボー! ブラボー!」」と歓声が広がりました。
 しかし、イタリア人(系)のダンサーが誰なのか、パンフを観ても分かりません。

by ますた1919 (2009-10-21 00:33) 

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