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2016年オペラレビューと2017年観たいオペラ [オペラぁ!]

2016年足を運んだ国内オペラは16本。
中には公演日が重なっているのに気が付かなかった「夕鶴」や、
公演日をすっかり忘れてしまっていた「後宮からの逃走」などもありました。
さて、年も明けて気を取り直し、
個人的偏見によるオペラ・ランキングは!

1位
新国立劇場 「イエヌーファ」
イエヌーファ.jpg
強く記憶に残る作品でした。
クリストフ・ロイによる簡素で斬新な舞台、
ミニマルでスタイリッシュな装置に牧歌的な背景のコントラスト。
舞台が伸び縮みしながら途切れなく展開する物語、
ヤナーチェクの民族音楽を取り入れた曲に、
同じくチェコのトマーシュ・ハヌスが指揮をし、
普段触れる事のない異郷へ誘われるような体験でした。

2位
東京二期会「トリスタンとイゾルデ」
トリスタン.jpg
ウィリー・デッカー演出のとにかく無駄をそぎ落としたシンプルな舞台。
装置の素材感や照明の具合が絶妙で、
転回の少ない舞台でも飽きる事がありません。
下手な演出がないため長時間に及ぶワーグナー作品の音楽にも没入でき、
幕切れの「イゾルデの愛の死」では、ぐっと胸に迫ってくるものがありました。

3位
東京文化会館「眠れる美女」
眠れる美女.jpg
川端康成の小説が原作。
老人が海辺の宿で美少女と夜を共に過ごすという異色な物語で、
演劇と舞踏の要素を組み入れたオペラ。
ベテラン俳優による緊張感ある台詞のやり取りに、
背景ではダンサーがしなやかな肢体で官能の時間を演出、
クリス・デフォートの現代音楽の効果もあいまって、
日本の近代作品を幻想的に蘇えらせました。


さて、今年観たい舞台は、
7月に東京二期会の「ばらの騎士」公演、
リチャード・ジョーンズの演出ですが、
以前新国立劇場で観た「ムツェンスク郡のマクベス夫人」の、
センスのいい演出はわすれられません。
同じく7月に、
藤原歌劇団の「ノルマ」公演があります。
ノルマ、と聞いただけで観たくなるベッリーニの傑作です。
新国立劇場は来年度の演目は未発表ですが、
近いところでは3月の「ルチア」公演が期待出来るでしょうか。
今年はどんなオペラに出会えるか楽しみです。

2016年のオペラレビューはこちら↓

2016年12月10日 東京文化会館 オペラ「眠れる美女」

2016年12月1日 新国立劇場 オペラ「セビリアの理髪師」

2016年11月17日 新国立劇場 オペラ「ラ・ボエーム」

2016年10月22日 プラハ国立歌劇場 オペラ「ノルマ」

2016年10月5日 新国立劇場 オペラ「ワルキューレ」

2016年9月11日 藤原歌劇団 オペラ「 カプレーティ家とモンテッキ家」

2016年9月10日 東京二期会 オペラ「トリスタンとイゾルデ」

2016年7月1日 日生劇場 オペラ「ドン・パスクワーレ」

2016年5月23日 新国立劇場 オペラ「ローエングリン」

2016年4月14日 新国立劇場 オペラ「アンドレア・シェニエ」

2016年4月13日 新国立劇場 オペラ「ウェルテル」

2016年3月9日 新国立劇場 オペラ「サロメ」

2016年3月2日 新国立劇場 オペラ「イエヌーファ」

2016年2月19日 新国立劇場オペラ研修所「フィガロの結婚」

2016年1月27日 オペラ「Jr.バタフライ」

2016年1月26日 新国立劇場 オペラ「魔笛」

「2015年オペラレビュー」


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