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藤原歌劇団 オペラ「ラ・トラヴィアータ」 [オペラぁ!]

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藤原歌劇団の「ラ・トラヴィアータ」公演は、
粟國淳の演出による新制作。

ステージいっぱいに広く舞台を使い、
大きな額縁を移動させながら舞台を転回していきます。
額縁の絵は紗幕になっていて、
照明の当て方で背面が透けるようになって舞台に厚みを与えています。
それ以外には特に気を引くような仕掛けはなく、
オーソドックスな演出です。

3日間公演のトリプルキャスト、
初日主役のヴィオレッタを歌ったのはソプラノの砂川涼子。
控え目で清廉な役柄がはまり役ですが、
気丈な高級娼婦の強さと弱さの両面を表現、
この人の消え入るようなピアニッシモを大劇場で聴くのは最高です。

そして印象的だったのはジェルモン役のバリトン牧野正人。
よく響く低音に老練な安定感を感じます。
ヴィオレッタの相手役アルフレードの存在が薄く、
ヴィレッタとジェルモンの物語のようにさえ見えます。
ストーリーの起点になる重要人物で、
本当はいい人か悪い人なのか、
見方によって変わってくるところも面白いところです。


2019年1月25日 藤原歌劇団 オペラ「ラ・トラヴィアータ」
総監督 折江 忠道
指揮 佐藤正浩
演出 粟國淳
CAST
ヴィオレッタ :砂川涼子
アルフレード:西村悟
ジェルモン :牧野正人
フローラ :丹呉由利子
ガストン :松浦健
ドゥフォール: 東原貞彦
ドビニー: 田島達也
グランヴィル :坂本伸司
アンニーナ :牧野真由美
ジュゼッペ :有本康人
使 者 :相沢創
召 使 :市川宥一郎
合唱:藤原歌劇団合唱部
バレエ:竹内奈那子 渡邊峻郁
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
STAFF
合唱指揮:須藤桂司
美術・衣裳:アレッサンドロ・チャンマルーギ
照明:原中治美
振付:伊藤範子
舞台監督:菅原多敢弘
副指揮:安部克彦、仲田淳也
演出助手:上原真希

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