新国立劇場 オペラ「ウェルテル」 [オペラぁ!]
3年ぶりでしかないのですが、
あまりにも自然な舞台装置と音楽で初演時の記憶が蘇りません。
歌手も表題役のウェルテル以外が全て日本人なので、
さほど期待していませんでしたが、
シャルロット役のメゾソプラノ藤村実穂子が素晴らしい。
正月のテレビではよく見掛けましたが全く気に留めていませんでした。
重量感があって良く響き、
胸に迫ってくる歌声は生でしか感じる事が出来ません。
また、
立ち振る舞いにも気品があり、
情熱を内に秘めつつも、控えめで毅然とした所作に知性を感じます。
女優のメリル・ストリープを思わせる演技です。
ウェルテル役はアルバニア生まれのテノール、サイミールピルグ、
膨らみのある落ち着いた声で恋に悩む青年の想いを歌います。
シャルロットの妹役はソプラノの幸田浩子。
天真爛漫な妹像を作っていましたが、
ポイントになるウェルテルへの想いがちょっと出せていなかったようです。
そして今回は脇役で新国立劇場研修所出身の糸賀修平と駒田敏章がコンビで出演、
着実に舞台を積み重ねていますが、
やがて大きな役もこなすようになっていくのでしょう。
2016年の公演レビューはこちら↓
https://turlinco.blog.so-net.ne.jp/2016-04-12-1
2019年3月19日 新国立劇場 オペラ「ウェルテル」
Werther Music by Jules MASSENET
スタッフ
【指揮】ポール・ダニエル(Paul DANIEL)
【演出】ニコラ・ジョエル(Nicolas JOEL)
【美術】エマニュエル・ファーヴル(Emmanuelle FAVRE)
【衣裳】カティア・デュフロ(Katia DUFLOT)
【照明】ヴィニチオ・ケリ(Vinicio CHELI)
【再演演出】菊池裕美子
【舞台監督】大仁田雅彦
キャスト
【ウェルテル】サイミール・ピルグ(Saimir PIRGU)
【シャルロット】藤村実穂子
【アルベール】黒田 博
【ソフィー】幸田浩子
【大法官】伊藤貴之
【シュミット】糸賀修平
【ジョアン】駒田敏章
【ブリュールマン】寺田宗永
【ケッチェン】肥沼諒子
【ブリュールマン】寺田宗永
【ケッチェン】肥沼諒子
【合唱指揮】三澤洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】多摩ファミリーシンガーズ
【管弦楽】東京交響楽団
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