新国立劇場 オペラ「椿姫」 [オペラぁ!]
新国立劇場の「椿姫」公演は2017年は以来2年ぶり。
ダイナミックな演出が売りの舞台らしいですがどうもピンと来ません。
第3幕、背景の書割が倒れて奥舞台まで広げて見せるところはハッとしましたが、後は特に目に付くような演出もありません。
主役にピアノの上で歌わせたり、寝転んで歌わせたりするのもどうかと思います、傘が舞台の上に浮いているのも意味不明だし、紗幕を使った幕切れも何だか・・・。
歌手の方は、ヴィオレッタ役のミルト・パパタナシュは妖艶な魅力を見せつけます、そして声量豊かでピアニッシモは繊細です。
相役のアルフレードはドミニク・チェネス、イヴァン・アヨン・リヴァスの降板による代役でしたが、落ち着いた紳士風で情熱的な青年をイメージするのはちょっと難しい感じでした。
アルフレードの父ジェルモン役は須藤慎吾、こちらは、結構若いお父さん風でしたが、しっかりしたバリトンを響かせ、いい味を出していました。
日曜日とあってか客席はほぼ満席、カーテンコールもいつも以上に盛り上がっていました。
終演後、劇場から駅へ降りるエスカレーターで、突然加速して将棋倒しになるというトラブルがありました。
一番後ろに乗っていましたが、15人ぐらいが最下部で折り重なり、頭を打って血を流している人もいました。
舞台の悲劇を観た後に、現実の悲劇を見る事になるとは!
2017年の公演レビューはこちら↓
https://turlinco.blog.ss-blog.jp/2017-11-17
2019年12月1日 新国立劇場 オペラ「椿姫」
スタッフ
指揮 : イヴァン・レプシッチ(Ivan REPUŠIĆ)
演出・衣裳 : ヴァンサン・ブサール(Vincent BOUSSARD)
美術 : ヴァンサン・ルメール(Vincent LEMAIRE)
照明 : グイド・レヴィ(Guido LEVI)
キャスト
ヴィオレッタ : ミルト・パパタナシュ(Myrtò PAPATANASIU)
アルフレード : ドミニク・チェネス(Dominick CHENES)
ジェルモン : 須藤慎吾
フローラ : 小林由佳
ガストン子爵 : 小原啓楼
ドゥフォール男爵 : 成田博之
ドビニー侯爵 : 北川辰彦
医師グランヴィル : 久保田真澄
アンニーナ : 増田弥生
ジュゼッペ : 中川誠宏
使者 : 佐藤勝司
フローラの召使 : 上野裕之
管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団
合唱 : 新国立劇場合唱団
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