SSブログ

藤原歌劇団 オペラ「清教徒」 [オペラぁ!]

無題.jpg
藤原歌劇団のオペラ「清教徒」は新国立劇場と東京二期会の共催によるニュープロダクション。

「清教徒」は1835年に33歳の若さでこの世を去ったベッリーニが作曲し同年パリで初演された最後の作品、ベッリーニの代表作で有名な「ノルマ」ほどには上演機会がありませんが、美しい重唱と合唱が盛沢山で、弦楽の通奏低音が舞台の緊張感を高め観る者の高揚感を掻き立てます。

演出は藤原歌劇団ではお馴染みの松本重孝。新鮮さはありませんが台本に忠実でオーソドックスな演出は安定感があります。舞台の先へ勾配のついた床と、左右には炭黒色の城壁の書割と柱列を配しただけの簡素な装置で、床の勾配が変わる以外はさして大きな転回もなく物語は進行します。

歌手ではアルトゥーロ役を歌ったテノールの澤崎一了の突き抜ける高音が素晴らしい、難曲の連続をものともしない堂々とした歌唱でした。

エルヴィーラの叔父ジョルジョ役のバスの伊藤貴之は恋に悩む姪を想う温厚な叔父を味わい深い声で朗々と歌いました。


2021年9月10日 藤原歌劇団 オペラ「清教徒」
会場:新国立劇場


スタッフ
指揮:柴田真郁 
演出:松本重孝
美術:大沢佐智子
衣裳:前岡直子
照明:服部 基
舞台監督:菅原多敢弘
副指揮:松村優吾、小松拓人
合唱指揮:安部克彦
演出助手:手塚優子


キャスト
エルヴィーラ:佐藤美枝子 
アルトゥーロ:澤﨑一了
ジョルジョ:伊藤貴之
リッカルド:岡 昭宏
ヴァルトン卿:東原貞彦
ブルーノ:曽我雄一
エンリケッタ:古澤真紀子


合唱:藤原歌劇団合唱部/新国立劇場合唱団/二期会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団


タグ:ベリーニ
nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽