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パリ 「バカラ美術館」 [2007年パリ]


2003年に移転したこの場所は、
凱旋門から南西に10分程オフィス街を歩いた先の、
ぽっかり空いた公園に面しています。
元子爵夫人の邸宅(ビルじゃなくて)とあって、重厚な構えの建物です。
(芸術家の集まるサロンとしても有名だったそうです。)

そしてこのインテリアをつかさどったのは、
またしてもボンを手掛けたフィリップ・スタリク(Philippe Starck)
鏡やガラスを多くデザインに取り入れる彼にとって、
バカラのクリスタルは願ってもない発想の源になったのではないでしょうか。



邸宅と言うよりお城の入口のようなエントランスを入ると、
照明が落されたアプローチを奥へ向かって、
光るカーペット?
の上を少しずつ段を上がって行きます。

しばらく行くと、
大きな廻り階段を巡らした吹き抜けに出ますが、
ここに意味不明な巨大椅子が飾ってあります。
(椅子はスタルクのテーマか?意味不明な丸太の椅子もあります。)

ここで訪問者は考え、そして選択を迫られます。
右のブティックに入るか。
階段を上って美術館、あるいはレストランへ行くか。
左へ行ってトイレへ入るか。

取合えずブティックに入ってみますが、
これって飾ってあるの?
売ってるの?
値札もありません。
・・・・・、
買ってくれるな、と言っているようです。

バカラと言えど小さいものなら数十ユーロで買えるのでしょうが、
クリスタルは日本でも買えるので、
ここは、邸宅とスタルクに注目です。

クリスタルであつらえた、
テーブルの形をしたスタルクのショーケースは素晴らしく、
部屋の中央に据えられ、
それが、向うの方までつながっていて、
更にそのテーブルの脚を、
カーペットに描かれた腕が握っています。
(このショーケースは絶対動かせないと言う事ですね)

そんなブティックを息を潜めながら一回りして2階へ。
上った右側ではご夫人方が毛皮のコートを脱いでこれから食事のようです。
で、左側のこじんまりした入口が美術館です。(右はかなり気になります。

入った所は前室でシャンデリアが置いてあります。
(吊下げ式でなくスタンド式シャンデリアとでも言えばいいでしょうか)
更に左に入ると大邸宅の晩餐室のような感じ、
シャンデリアは下がっていますが、
部屋には何もありません。

隅に置かれた製作風景か何かのビデオが、
宴の後の空虚さを虚しく演出しようとしているようです。

右側にバカラの展示です。
ブティック同様クリスタルのショーケースで、
作品の案内がケースに直接手書きしてあります。(センスいいです。

金の細工を施したものや、
繊細なカットの入ったものなど、
時代を追って展示されていましたが、
個人的には、
やはりアールデコデザインのものが目を引きました。

パリにありながら、
何処へいっても大混雑のパリの美術館と違って、
まばらな人影を背中に感じながら、
皆さん、ゆっくりと、じっくりと、
作品と言うより、時間を楽しんでいたように感じました。

もちろんシャンデリアが眩しいトイレも忘れずに見て来ました。
これを見ないと、
ここへ来た事にはなりません。ww


バカラ美術館 (Garrely Museum Baccarat)
11 place des Etats Unis 75116 Paris
Tel: 01 40 22 11 22

開館時間 :10:00-18:30
休日    : 火曜、日曜、祝日
入館料   : 7ユーロ


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