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新国立劇場 オペラ「シモン・ボッカネグラ」 [オペラぁ!]

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新国立劇場の新制作はヴェルディ中期の傑作「シモン・ボッカネグラ」

傑作とは勝手に思っているだけなのか上演機会はあまりありません。
大野芸術監督によく取り上げてくれたと言いたいところです。

とにかく音楽が地味で素晴らしい。
大きな見せ場もなくひっそりと楽器が絡み合う音楽がメインですが、
録音音源では決して聞き取れないような小さな音も際立って聴こえます。

アメーリア役のロシア出身イリーナ・ルングのソプラノは、
少し陰りのある歌唱が不遇なアメーリアのの心情に寄り添い、
立ち姿も孤高で美しい。

アメーリアの相手役はテノールのルチアーノ・ガンチ。
突き抜ける高音と力強い中低音は正にイタリアオペラの真髄。

演出はピエール・オーディ。
噴火するエトナ山をイメージしたらしい舞台で、
全編が赤錆色を基調としていて、大きな転回はありません。
溶岩が広がったのような大きな敷物が床ごと上下するぐらい。
音楽に集中出来ると言えばそれまでですが。

前回観た「シモン・ボッカネグラ」は2013年のNHK定期演奏会。
その時の指揮者はイタリア:オペラの巨匠ネルロ・サンティ、
残念ながら2020年に死去しています。
NHK交響楽団定期演奏会2013年 「シモン・ボッカネグラ」

天皇の列席がありました。
皇太子時代の倍以上の警備でした。


2023年11月15日 新国立劇場 オペラ「シモン・ボッカネグラ」
Simon Boccanegra
Music by Giuseppe Verdi
スタッフ
【指 揮】大野和士
【演 出】ピエール・オーディ(Pierre AUDI)
【美 術】アニッシュ・カプーア(Anish KAPOOR)
【衣 裳】ヴォイチェフ・ジエジッツ(Wojciech DZIEDZIC
【照 明】ジャン・カルマン(Jean KALMAN)
【舞台監督】髙橋尚史
キャスト
【シモン・ボッカネグラ】ロベルト・フロンターリ(Roberto FRONTALI)
【アメーリア(マリア・ボッカネグラ)】イリーナ・ルング(Irina LUNGU)
【ヤコポ・フィエスコ】リッカルド・ザネッラート(Riccardo ZANELLATO)
【ガブリエーレ・アドルノ】ルチアーノ・ガンチ(Luciano GANCI)
【パオロ・アルビアーニ】シモーネ・アルベルギーニ(Simone ALBERGHINI)
【ピエトロ】須藤慎吾
【隊長】村上敏明
【侍女】鈴木涼子
【合唱指揮】冨平恭平
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

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