LAの「ザ・グローブ」 [2009年ロサンゼルス]
「ザ・グローブ」は2002年にファーマーズマーケットの隣接地に出来た、
オープン・エアのショッピングモールで、
80の専門店と百貨店、映画館等からなる複合施設。
ファーマーズマーケットが出来た1930年代のアールデコを取り入れた街並みや、
路面電車などを再現し、
広いオープンスペースに植栽や池、噴水などを仕掛け、
テーマパーク的なショッピングモールになっています。
正面の象徴的な建物が、
アメリカン・カジュアルファッションを代表するアバクロンビー&フィッチ。
1892年にニューヨークでデイビット・T・アバクロンビーがアウトドア用品店として創業、
顧客のエズラ・フィッチを共同経営者に迎え1904年以降アバクロンビー&フィッチとして、
今ではアメリカで300店舗以上展開していますが、
旗艦店として、そのアイデンティティーを示しているのは、
ここロサンゼルスのグローブとニューヨーク、ロンドンだけのようです。
外観のガラス面は全て木製ルーバーで覆われていて、
外から中の様子は分かりません。
入り口にはローライズ・ジーンズのみを身に着けた男性写真のアップ
その前で、
モデルの男女が迎えてくれます。
中はゆったりと広い空間に極端に照度が落とされた照明、
大音響のBGMにミステリアスなコロンの香りが漂っています。
入ると左がメンズ右にウィメン、
中央の吹き抜けには大壁画が描かれ、
照明が仕込まれたガラスブロックの階段が3階まで続いています。
商品は整然と天井高く積み上げられ、
ジーンズはガラスケースにディスプレイされています。
日本では、
「なんで、あんな穴の開いた布で作ったボロ服に夢中になるのか?」
と、こき下ろされる事もありますが、
この店に足を踏み入れてそう言う人はいないでしょう。
スタイルやディテールにこだわる姿勢はよく理解出来るし、
穴開きやロゴTシャツだけでなく商品構成も多岐に渡っています。
ここ旗艦店の力の入り方を見ても
はっきりしたブランドイメージが確立されているのに感心します。
2009年中に銀座へ出店の予定だそうですが、
日本に居ながらにして買えてしまうのも何だか残念な感じです。
THE GROVE
http://thegrovela.com/
Abercrombie & Fich
http://www.abercrombie.com/
189 The Grove Drive Los Angeles, CA 90036
T323.900.8080 F888.315.8883