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マーラー「千人の交響曲」 [オペラぁ!]

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サントリーホールでの新日本フィル第560回定期演奏会は、
ハーディング指揮、マーラーの交響曲第8番「千人交響曲」。
ハーディングは日本で2011年3月11日の公演中に地震に会い、
以降5年間で60本の公演を新日本フィルのパートナーとして行い、
今回のマーラー8番が最後との事でした。

曲名の通りサントリーホールの背側客席を全て合唱隊が占め、
1000人には及ばないもののおよそ250名ぐらいは居たと思います。
いきなり始まる大合唱がホールを舞い圧倒的ですが、
そんな中で床を這うように伝わってくるパイプオルガンの響きにゾクっとします。
また、
ピアニッシモの大合唱というのにも初めて触れました。
総勢による囁くような歌声はまさに鳥肌モノです。

ソリストも、
サイモン・オニールはワーグナーを得意とするヘルデンテノール。
力を抜いた声がよく通ります。
ソプラノのエミリー・マギーは、
新国立劇場に何度も登場していますが、
その豊かな声量に後ろの合唱もびっくりしているように見えました。

ハーディングの指揮は全身で表現する若さ溢れるもの、
新日本フィルの演奏も折り目正しく、
特に金管のささやくような演奏や、
さみだれのようにからむ2台のハープも美しく響きました。

途中休憩もなく、気が付けばあっという間の90分。
カーテンコールで会場は、
5年間の労をねぎらうような温かい拍手で包まれ、
ハーディングは「記念に指揮台の上で自撮り」というお茶目な一面も見せました。


2016年7月4日 マーラー「千人の交響曲」
新日本フィルハーモニー交響楽団第560回定期演奏会
マーラー 交響曲第8番 変ホ長調 「千人の交響曲」

会場:サントリーホール
指揮:ダニエル・ハーディング

罪深き女:エミリー・マギー
懺悔する女:ユリアーネ・バンゼ
栄光の聖母:市原愛
サマリアの女:加納悦子
エジプトのマリア:中島 郁子
マリア崇敬の博士:サイモン・オニール
法悦の教父:ミヒャエル・ナジ
瞑想する教父:シェンヤン

合唱:栗友会合唱団
合唱指揮:栗山文昭
児童合唱:東京少年少女合唱隊
児童合唱指揮:長谷川久恵

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