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「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」 [アートっ!]

William Merrell Vories as an Architect
<ウィリアム・メレル・ヴォーリズ 恵みの居場所をつくる>

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先日テレビでも特集されていましたが、
汐留のパナソニック電工 汐留ミュージアムで開催中の「ヴォーリズ展」
そんなに広くない会場は大混雑でした。

展示の内容は、
ヴォーリズ設計の建物の写真パネルに図面や模型、
その他ヴォーリズゆかりの品々の展示に、
軽井沢の旧ヴォーリズ山荘の体験型原寸大模型。
これが目当てでしたが、
かなりショボいもので、そこで何を感じとれるか、
こちらが試されているような感じでした。

10坪の四角い間取りのコンパクトな住宅は必要十分な規模ながら、
扉を開けるとすぐにリビング。
床はフローリングで壁も天井も杉板張りで別荘風ながら、
大きな窓はあるものの、別荘に付き物のテラスはありません。
造り付け2段ベッドのある寝室と独立したキッチン、
トイレとお風呂は模型では省略されていました。
・・・・・、
やはり本物を体験してみたいところです。

幸い旧朝吹山荘は軽井沢タリアセンの湖畔に移築されていて、
今では、内部も見られると思います。
去年、
同じ所にあるアントニオ・レーモンドの別荘を訪ねた時にはまだ工事中で、
番号の付いた外壁の羽目板を、
不足の所は新品を交えながら張っていました、
土地がら、羽目板の内側に鉄板を張って、きつつきによる穴あけ被害防止も。
内部はまだ骨組み状態で、
リビングに大きい丸太の梁が規則正しく掛けられていたのが印象的でした。

展覧会の帰りにパナソニックのシールームに寄った人もいたかと思いますが、
新しい超高層ビルを何フロアも利用したきれいで広く澄ましたスペースで、
笑顔のスタッフが背筋を伸ばしてハリボテのキッチュな商品を説明しています。

展示で建築の本質に触れ、
住まいや家造りに大きく夢を膨らませた人たちは、
さっきまで広がっていた世界が一気にしぼんでしまいます。
ここでは、決められたもののなかから選ぶのみ、
しかも美しいのはショールームで見てる時だけ、
家で見る時には色あせた魚のようになっている事でしょう。
残念ながら、
ヴォーリズの依頼人のように夢を託す事は出来ないのです。


「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」
http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/09/090404/index.html
開館期間 : 2009年4月4日(土)~6月21日(日)
開館時間 : 10:00より18:00まで(ご入館は17:30まで)
入館料 : 一般500円(65歳以上400円)大学・高校生300円/中・小学生200円
主催 : パナソニック電工 汐留ミュージアム 、京都新聞社 
企画協力 : 大阪芸術大学
後援 : (社)日本建築家協会、(社)日本建築協会、(財)日本ナショナルトラスト、文化資源学会
協賛 : (株)竹中工務店
協力 : (株)一粒社ヴォーリズ建築事務所
     (財)近江兄弟社、(学)関西学院、(学)神戸女学院
         軽井沢ナショナルトラスト、軽井沢タリアセン


タグ:アート 建築
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春分

これ、見たいと思ってました。21日までというのも知ってましたが。
混み具合が知りたかったのですが、大混雑ですか。なるほど。
平日にどこか抜けられるなら抜けて行こうかと決意しました。
抜けられないなら、この記事のおかげであきらめることもできます。
ありがとうございます。
話が前後しましたが、私のところへはヴォーリズの記事で検索してくださったのでしょうけど、ヘビをお見せしてすみませんでした。
by 春分 (2009-06-12 18:54) 

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