SSブログ

NHK交響楽団 オペラ「シモン・ボッカネグラ」 [オペラぁ!]

無題.JPG

NHK交響楽団の定期演奏会11月のAプログラムで、
指揮者にイタリアオペラ界の巨匠ネルロ・サンティを迎えた演奏会。
会場はNHKホール、
初めて行きましたがMETのような外観に市役所のようなホワイエ、
3600人も収容するというホールは大きすぎて散漫な感じです。

今回のシモン・ボッカネグラ、
ヴェルディのオペラの中では上演機会の少ない作品の上に演奏会形式でしたが、
2009年には大田区民オペラが舞台上演を行っています。レビューはこちら↓
http://turlinco.blog.so-net.ne.jp/2009-08-31

込み入った人間関係が更に理解しづらい演奏会形式ですが、
舞台はなかったが役者は揃ったという感じ。
シモン役パオロ・ルメッツは硬質で芯の通ったバリトン、
総督の力強さと父親の優しさの両極を表現。
フィエスコ役でバスのグレゴル・ルジッキは、
貫禄と余裕の歌唱、両者存在感はたっぷりです。

ガブリエレ役でテノールのサンドロ・パークは、
大声量で直情的な歌唱がとても個性的、
第1幕の中ほどでオーケストラの脇で歌い出した時には、
その容姿を見て、こんな個性的な日本人歌手がいたかと疑問に思いましたが、
イタリアで活躍している若き韓国人だそうです。

左手で手摺に寄り掛ったネルロ・サンティの指揮、
檀上のNHK交響楽団の演奏は特に弦楽が厚く、
海辺のシーンは静かに、
対立のシーンでは猛々しく、
情景が目に浮かぶような情感豊かな演奏、
ハープやチェロのピチカートなど、
作品の要となる演奏は視覚的にも楽しめました。

カーテンコールでは、
サンティがアメーリア役を歌った実娘のアドリアーナ・マルフィージの手を取って、
その巨体を引きずるように、
のっそりとステージと楽屋を何度も行ったり来たりする姿が印象的でした。


2013年11月8日 NHK交響楽団 オペラ「シモン・ボッカネグラ」
Verdi  “Simon Boccanegra”

指揮:ネルロ・サンティ(Nello Santi)

シモン:パオロ・ルメッツ(Paolo Rumetz)
 
マリア/アメーリア:アドリアーナ・マルフィージ(Adriana Marfisi)
 
フィエスコ:グレゴル・ルジツキ(Gregor Rózycki)

ガブリエレ:サンドロ・パーク(Sandro Park)

パオロ:吉原 輝(Teru Yoshihara)

ピエトロ:フラノ・ルーフィ(Frano Lufi)

射手隊長:松村英行(Hideyuki Matsumura)

侍女:中島郁子(Ikuko Nakajima)
 
合唱:二期会合唱団(Nikikai Chorus Group)

タグ:ヴェルディ
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(2) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 2