新国立劇場 オペラ「魔笛」

新国立劇場のミヒャエル・ハンペ演出「魔笛」は、
1998年の初演以来6回目の公演。
5回目2013年再演時のレビューはこちら↓
http://turlinco.blog.so-net.ne.jp/2013-04-20

今回も総日本人キャストで、
パパゲーナ役の九嶋香奈枝が出産準備のため鷲尾麻衣に交代、
当日はパパゲーノ役の萩原潤が健康上の理由で急遽降板、
カヴァーの近藤圭が代役を務めました。

近藤圭は新国立劇場研修所第９期生の若手バリトン、
カヴァーで入っていたとはいえ、
リハーサルもなく突然大観客の前に歌、演技をこなせるものか、
観ているこっちが心配になる程でしたが、
道化的ほぐし役のパパゲーノを、多少固いところはありましたが、

「突然の代役で緊張して喉が乾いちゃった～。」みたいなアドリブを、
日本語でとばす程の余裕さえ見せて、歌い切りました。
ちなみに相手役の鷲尾麻衣は同じ研修所の７期生、
若手の活躍が目に付きます。

その他のキャストでは、
主役級のザラストロとタミーノが昨年7月の二期会公演と同じ配役、
これでは舞台も歌手も新鮮味に欠けるので残念でしたが、
パミーナ役の増田のり子は透明感のあるよく通る声で、
なかなか聴き応えがありました。

また３人の愛くるしい童子の、
少年のような爽やかなソプラノとアルトのアンサンブルも心地よく響きました。

今回は配役にもクレジットされていました。


2016年1月26日　新国立劇場　オペラ「魔笛」

Die Zauberflöte (The Magic Flute)

Music by Wolfgang Amadeus MOZART

スタッフ

【指揮】ロベルト・パーテルノストロ

【演出】ミヒャエル・ハンペ

【美術・衣裳】ヘニング・フォン・ギールケ

【照明】高沢立生

【再演演出】澤田康子

【舞台監督】斉藤美穂

キャスト

【ザラストロ】妻屋秀和

【タミーノ】鈴木准

【弁者】町 英和

【僧侶】大野光彦

【夜の女王】佐藤美枝子

【パミーナ】増田のり子

【侍女I】横山恵子

【侍女II】小林由佳

【侍女III】小野美咲

【童子Ⅰ】前川依子

【童子Ⅱ】直野容子

【童子Ⅲ】松浦麗

【パパゲーナ】鷲尾麻衣

【パパゲーノ】近藤圭

【モノスタトス】晴雅彦

【武士Ⅰ】秋谷直之

【武士Ⅱ】大塚博章

【合唱指揮】三澤洋史

【合唱】新国立劇場合唱団

【管弦楽】東京交響楽団

【芸術監督】飯守泰次郎

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