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新国立劇場 オペラ「ウェルテル」 [オペラぁ!]

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ジュール・マスネのオペラ「ウェルテル」は1892年に、
ウィーンの宮廷歌劇場で初演されています、
フランス語による台本でしたが初演時にはドイツ語上演だったそうです。

原作は1774年ゲーテの「若きウェルテルの悩み」で、
その詩的な台詞をマスネの美しい音楽に乗せて歌います。

全4幕の舞台は、それぞれ違った装置で、
ドイツの片田舎の情景を忠実に表現していますが、
重苦しく、時代がかった感じで新制作とは思えない程です。

「若きウェルテルの悩み」は読んでいませんが、
ウェルテルが慕うシャルロットが、
母を亡くして、長く小さい子供の面倒を見て来た。とか、
シャルロットとウェルテルが親しい関係だった。とかの、
時間の経過による感情の深まりのようなものが描き切れてないように感じました。
前奏曲や間奏曲もあるのですから、
幕を閉じたままにしておかないで何か表現出来たのでは、思います。

ウェルテル役を歌ったディミトリー・コルチャックはロシア生まれのテノール。
若きウェルテルの叶わぬ恋の苦悩を切々と歌い上げます、
かなりの独唱の量があり、最後は力尽きてしまうのでは、と思う程でした。
ウェルテルが恋するシャルロット役はメゾソプラノのエレーナ・マクシモア。
砂川涼子が歌うソフィーのお姉さんですが、よく通る声で貫録たっぷり、
逆にもう少しけな気さも出せれば良かったかなと思いました。
指揮はフランスのマニュエル・プラッソン。
お父さんのミシェル・プラッソンが怪我で降板のため指揮する事になりました。
十分に美しい音楽で独唱との間合いもよく取れていました。


2016年4月13日 新国立劇場 オペラ「ウェルテル」
Werther  Music by Jules MASSENET

スタッフ
【指揮】エマニュエル・プラッソン(Emmanuel PLASSON )
【演出】ニコラ・ジョエル(Nicolas JOEL)
【美術】エマニュエル・ファーヴル(Emmanuelle FAVRE)
【衣裳】カティア・デュフロ(Katia DUFLOT)
【照明】ヴィニチオ・ケリ(Vinicio CHELI)
【舞台監督】大仁田雅彦

キャスト
【ウェルテル】ディミトリー・コルチャック(Dmitry KORCHAK)
【シャルロット】エレーナ・マクシモワ(Elena MAXIMOVA )
【アルベール】アドリアン・エレート(Adrian ERÖD)
【ソフィー】砂川涼子
【大法官】久保田真澄
【シュミット】村上公太
【ジョアン】森口賢二

【合唱指揮】三澤洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】TOKYO FM 少年合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
【芸術監督】飯守泰次郎

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