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2011年オペラレビューと2012年観たいオペラ [オペラぁ!]

2011年足を運んだオペラは13本。
震災の影響で手配済チケット3枚はふいになり、
来日歌手のキャンセルが相次ぐなど、
いまだに震災の影響が収まっていませんが、
歌や音楽が心の支えになるという事を再発見する1年でもありました。

さて今年の個人的偏見による国内オペラ・ランキング!

1位
新国立劇場 「コジ・ファン・トゥッテ」
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ご存知モーツァルトの古典的名作オペラですが、
今年は何と言ってもコレが1番。
舞台をキャンプ場に設定するという突飛な発想ながら、
説得力があって、舞台美術がファンシーで転回が大胆。
自由な発想と知的で緻密な舞台構築で、全く目を離す暇がなく、
オペラが最高の娯楽という事を再認識させる作品に仕上がっていました。
演奏については、
幕間で「全く絶望的に最悪!」と言っている人もいましたが、
最高に楽しめる舞台でした。

2位
東京二期会 「サロメ」
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期待していたピーター・コンビチュニーの演出。
1幕モノの緊張感溢れるオペラの、
その舞台を近未来の核シェルターに置き換え、
更に舞台に息詰まるような緊迫感を与えました。
そして聴くたびに新鮮なシュトラウスの音楽も美しく響きました。

3位
新国立劇場 「ルサルカ」
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ドヴォルザーク作曲のオペラですが、
その美しい音楽と幻想的な舞台演出で、
観る者を異次元へ誘う魔力を感じる仕上がりの作品でした。

その他、
新国立劇場研修所の「ジャンニ・スキッキ」や、
東京二期会の「ドン・ジョヴァンニ」も楽しい舞台でした。
話題性に乏しい藤原歌劇団ですが、
イタリアオペラの正当演出を淡々と上演し続け、
「我が道を行く」スタイルを徹底していて、こちらは選外ですが重要な定番です。
そして今年は新国立劇場の「マノンレスコー」が震災のため中止に。
再演目でなく新制作で、
稽古もほとんど仕上がっていたのではないかと思いますが、
幻のプロダクションとなってしまいました。

そして今年観たいオペラは、
まずは、新国立劇場の「ローエングリン」
演出には期待していませんが、
ワーグナーの美しい音楽に溺れるのが楽しみです。
それから、新国立劇場の来シーズンには「ピーター・グライムズ」が上演予定、
同劇場でミニマルでサイケでスタイリッシュな「軍人たち」をみせたウィリー・デッカーが演出します。
また1月には、東京オペラプロデュースがプロコフィエフの「修道院での結婚」を上演。
プロコフィエフは「シンデレラ」や「ロメオとジュリエット」などの、
耳障りのよい音楽のバレエは何度か観ましたが、
オペラは、またちょっと違った感じのようなので楽しみです。

そして、来年も予期しない名作との出会いに期待したいです。

2011年の個別レビューはこちら↓

2011年11月29日 新国立劇場 オペラ「ルサルカ」

2011年11月24日 東京二期会 オペラ「ドン・ジョヴァンニ」

2011年10月12日 新国立劇場 オペラ 「サロメ」

2011年10月5日 新国立劇場 オペラ 「イル・トロヴァトーレ」

2011年9月9日 藤原歌劇団 オペラ「セビリャの理髪師」

2011年7月6日 東京二期会 オペラ「トゥーランドット」

2011年6月9日 新国立劇場 オペラ「蝶々夫人」

2011年6月2日 新国立劇場 オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」

2011年3月10日 新国立劇場オペラ研修所 オペラ「外套」「ジャンニ・スキッキ」

2011年3月5日 藤原歌劇団 オペラ 「ルチア」

2011年2月22日 東京二期会 オペラ「サロメ」

2011年2月14日 新国立劇場 オペラ「椿姫」

2011年2月4日 新国立劇場 オペラ「夕鶴」


「2010年オペラレビユー」


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