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京都「堂本印象美術館」 [2019年京都]

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京都の北の外れ、
龍安寺と金閣寺の間ぐらいの場所に建つ堂本印象美術館。
日本画家の堂本印象が自らデザインした建物で1966年に開館、
建物内外の造作・空間、そしてディテイルに画家の情熱が注ぎ込まれています。
没後建物は京都府に寄付され1992年に再開、
2018年にリニューアルオープンしています。

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自由な造形の外壁に幾何学模様のレリーフが施されていて、
手摺や面格子などの金物細工もプリミティブながら美しいデザインです。
左建物は新館。

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建物の東側は大開口部分はサロンとして使用されていたようです。
道路を挟んで、純和風の旧堂本印象邸があります。

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開催中の企画展は「絵になる姿」
日本画家による舞妓など優美な京の女性を描いた展示でした。

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エントランスホール。
壁面は大理石のパネルに植物的曲線のレリーフ、所々金色に彩色されています。
正面の黒い扉は閉鎖されていましたが、従前はトイレだったのでしょうか。

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階段を登ると展示室の入口、
中央の壁には後期に描かれた抽象画がステンドグラスになっています。

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床から浮いた感じの階段も、手摺は凝っています。
左はハープをモチーフにした金物細工、金色の板が人。

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堂本印象の作風です。
日本画的な淡い色調の明るい絵ですが、
ヨーロッパ前衛絵画の影響を大きく受けているようです。
正確がデッサンが出来るのにあえてバランスを崩したり、
構成が非現実的だったり、
無機質な表情が返って深い感情を想像させたり、
ピカソやモディリアーニやゲオルグ・グロッスなどの影響を感じますが、
全体として見るととても独創的で美しく、惹かれるものがあります。
婦人公論の表紙イラストなども描いていたそうで、
日本画家にはめずらしく生前からとても人気があったようです。
自前で美術館が建てられるぐらいですから。

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屋外展示で素敵な彫刻を見つけました。
写真の左ですが庭園の新緑や白い建物を背景に映えています。
岩木幹雄の「いい音してるね」という作品で、
ヘッドホンをした少女のポーズが自然でみずみずしく、
見過ごしそうな日常の一瞬を切り取った動きのある感じにすごく引き込まれました。
1948年生まれの京都の彫刻家で多く少女の彫刻を制作しているそうです。

2019年5月1日「堂本印象美術館」
観覧料:500円
http://insho-domoto.com

タグ:アート
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